ZERO3全国
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- んじゃ、過去最大規模の全国大会、ZERO3の話いってみようか！
- ウメハラ
- ZERO3全国はTVとかアメリカがあったし（※1）、規模はでかかったね
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- 俺は当時は全国大会に興味なかったから都内の状況とかよくわかんないんだけど、やっぱ秋葉（※2）とか人すごかったの？
- ウメハラ
- うん、全国の告知も早かったし、稼動が夏休みっていうのもあったから人はすごかったよ。オレも毎日朝から通ってたからねｗ
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- へぇ、んじゃ一番最初はキャラは何使ってたの？
- ウメハラ
- 最初は「Z/豪鬼」だったね。リュウに比べてやることいっぱいあったんだ。だから第一印象でこいつしかないって思ったよ。豪鬼に比べるとリュウ使う意味ないなって思ってた
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- 確かに、豪鬼のほうが単純に面白そうだもんなぁ。最終的には全てが中途半端で、色々できるけど取り柄はないというか…、リュウ・ケンとは明らかに違うキャラになったよね
- ウメハラ
- うん、リュウ・ケンにしてもちゃんと違うキャラになってるし、そのへんはZERO3が良くできてるなって思うね。んで「Z/豪鬼」をすげー頑張ったんだけど、カベにぶち当たったんだよ。色々やって頑張っても1つの強い要素を持つキャラには勝てないってことがわかって…。まあ「Z/さくら」なんだけど。これはもう一点集中パワー型の「X/リュウ」だなと、開き直ってリュウ使ったら結構勝てた
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（※1/アメリカがあった）
大会企画で、日本チャンプとアメリカチャンプが対戦するというのがあった。
（※2/秋葉）
当時、正式名称はハイテクセガ秋葉原シントク。身内ではシントクと呼ばれている。
メインはクラシカルゴウキ？
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- Xは最初、攻撃力が高いって言われてたからね。防御力も低いってわかってあんま意味なくなったけど
- ウメハラ
- そうなんだよね。そんで少しして「V/リュウ」のオリコン（※3）が見つかって、当時としては画期的だったから、さすがに「V」だなって感じで「V/リュウ」になったんだ。んで、その次が「クラシカル/豪鬼」。ガードゲージがないって超強いじゃん、とか思った。けど大会では隠しISM（※4）は禁止って聞いて…。「どうすっか？」って思ってたら「V/豪鬼」のオリコンが見つかって「V/豪鬼」に落ち着いたよ
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- 思った以上にキャラ変えしてるね。それだけ試行錯誤してたってことか
- ウメハラ
- そうだね、色々やらなきゃいけない状況ではあったよ。けど「V/豪鬼」になってからは全国前・後通して「負けたなぁ」って感じた瞬間は1度もなかったよ。無敗っていう意味じゃないけど無敵だったねｗ だからやめたんだけどね、強すぎるって
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- んじゃ、もし今から半年後に世界規模のZERO3の大会があるって言ったら、迷わず「V/豪鬼」メインにする？
- ウメハラ
- うーん…、色々あって「V/豪鬼」かな。色々ってのはオリコンのことなんだけど…難しいね。リュウにはこだわりたいんだけどねぇ。でもカプエスでは誘惑に負けずにリュウ＆ガイルで勝ったからね。っていうかZERO3で少し反省したんだよね。全国大会で結果出したのは豪鬼だったけど、俺がZERO3やってる間に一番強かったのはリュウのときだと思うんだ。昔からずっとリュウ使ってきて、もしそのゲームにリュウより性能のいいキャラがいたとしても「やっぱり俺はリュウのほうが強い」って反省したんだ。それでカプエス（※5）で結果を出せたからすごく自信がついたよ。だから今なら「V/リュウ」を選ぶかもね
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- なるほど、ウメのリュウに対する思い入れってそんなに深かったのかぁｗ これでキャラの経緯はわかったから、次は全国までの力関係というか前評判にいたる過程みたいなものを聞きたいね
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（※3/Vリュウのオリコン）
当時は端で波動拳連打であったが、強かった。
（※4/隠しイズム）
クラシカル、最弱、マジISMとあった。
（※5/カプエス）
CAPCOM vs SNKのこと。
秋葉＞馬場＞秋葉
- ウメハラ
- とりあえずセイヴァーで優勝してたし注目はされてたと思うけど、大会規模がメチャメチャでかかったから気合はすげー入れたよ。アメリカには興味はなかったんだけど、大貫が「前回のセイヴァーはハンターの下積みの差で負けたけど、今回はZERO2の下積みがある分、俺が勝つ！」みたいなことを言ってたって聞いて、じゃあ逆に今回も勝ってやろうって気になったね。そういう意味でも気合は入ったよ。今までで一番気合を入れた全国大会だったと思うよ
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- へー、んじゃ稼動初期からモリモリ勝ってたの？
- ウメハラ
- いや、最初は「Z/さくら」に勝てなくて色々キャラ変えたりしてた。毎日朝から秋葉＞馬場（※6）＞秋葉と回って、とにかく練習しまくってたよｗ
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- そりゃあ確かに気合入ってるなぁｗ んで予選は関東予選だけ出たんだっけか？
- ウメハラ
- そう。予選は1回で良いと思ってたからね。そこで大貫と決勝で当たってヤツが勝った。そしたらピタッとハーフに来なくなったんだ。その時点でもう俺は煮詰めるのは「V/豪鬼」同キャラだなって思って、ミエケン（※7）の「V/豪鬼」を相手に同キャラ戦を超煮詰めたんだ
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- ネタ勝負というか、情報戦になったわけだｗ
- ウメハラ
- うん、だから予選終了から本戦までの間は1回も対戦してないし対戦内容も見せない。見られそうになったら捨てゲー、って感じだったね。「V/豪鬼」の同キャラ戦だけは1度も見せてないと思うよ。その辺は徹底した
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- おおー、熱いね。まさに全国って感じだｗ
- ウメハラ
- まぁね。んで全国決勝でまた当たって、俺は同キャラ戦死ぬほど煮詰めてたから、例の「負けない」発言（※8）ｗ
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- 伝説のセリフだなｗ なるほど、あのセリフの裏側にはそんな駆け引きがあったのか
- ウメハラ
- ちなみに最終ラウンドはパーフェクト。まぁ、あれはできすぎだったけどね
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- なるほど、聞いてみないとわからんことばっかだなぁ…。想像以上に熾烈だったのね
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（※6/馬場）
ハーフ。高田馬場BET50のこと。
（※7/ミエケン）
三重県出身のクラハシ氏のこと。ウメハラはこう呼ぶ。
（※8/負けない発言）
ZERO3全国大会決勝前のインタビューで、ウメがヌキに対し「負けないと思うんですけどねぇ」と言ったこと。
海を越えたその先に…
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- んじゃ次はゼロ3日米決戦の時の話いってみようか
- ウメハラ
- 日米決戦は行きの飛行機からぜんぜん寝れなくて、向こうでも寝れなくて勝負まで36時間くらい寝てなかったんだよね。だからすげえ辛かったって思い出があるねｗ
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- へぇ…寝れないなんてやっぱ緊張とかモリモリしてたわけ？
- ウメハラ
- うーん…自覚はなかったんだけど少しはあったのかもね、緊張とかも
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- んでどんな感じだったの、アメリカ対戦事情は
- ウメハラ
- 向こうの大会中に着いたんだけど、すぐに1番強いヤツ（アレックス）が誰かわかったよ。明らかに攻略が進んでたヤツが1人いたから。見たのはロレントだったけどね
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- あーアレックスって向こうの大会中は「X/ロレント」で勝ち上がって決勝までメインの「V/リュウ」を隠してたんだっけか。それでもすぐわかるなんて、よっぽど飛びぬけてるんだねえ
負ける要素はない
- ウメハラ
- 決勝で1回だけリュウも使ったんだけど、さすがに俺にも「X/ロレント」でくると思ってたから負ける要素はないな、と思ったんだよね
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- なるほど、んであの発言か
- ウメハラ
- けど実際は本番で「V/リュウ」選んできて、ムチャクチャ強引だったから驚いた
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- 彼は強引だよなぁ…俺もこの前きたとき対戦して感じた。飛び回っているのになかなか落とせないんだよね。っていうかあれってなんなの？
- ウメハラ
- たぶん性格なんじゃないかな？
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- ゲーム上に性格があそこまで反映されるかぁ？
- ウメハラ
- うーん、性格とかやっぱ向こうで受けるスタイルを好んでるのかもね
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- なるほど。向こうはギャラリー受けとか重視するらしいし文化の違いってヤツか。ちなみにウメはあの攻めに初見で対応できたんだっけ？
向こうのスタイル
- ウメハラ
- 対応というか…モリモリ飛んできたから昇竜出したら後光（※9）されて昇竜が打てなくなって、で昇竜だけじゃなくて波動も打てないじゃん、モリモリ飛んでくるのわかってるんだから。んでちょっと困ったな、と思ったら足払い戦をモリモリやられて、で波動を打つとやっぱ飛ぶんだｗ 「うおー強ええな」と思ったら、もう何もできなくなった。しかも波動の打ち方が上手いからこっちが飛んだときは波動打ってないんだ、やっぱりｗ
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- そんな状況から何やって逆転したんだよ？ｗ
- ウメハラ
- 確かに困ってたんだけど対空に空中投げを使えばいいじゃないか？って思い始めてから少しづつ解けなかった方程式が解け出したという感じだね。んで、結果的には負けてるけど情報は出揃ったっていうのが6ラウンド目だったんだ
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- ギリギリじゃないですかｗ もう後がない状況というプレッシャーはなかったの？
- ウメハラ
- そうだねもう後はないし、負けるかもしれないけど、とりあえず打開策は整ってたからそれを信じて頑張ってみたら普通に3本取り返せた。そしたらもう勝ちジャンｗ さすがにここから巻き返しはないなと
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- なるほど。試合中に攻略できるあたりがさすがというか…その辺はアメリカ式（※10）の決着で良かったね。この前、日本に来たときにアレックスを見てどうだった？
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（※9/後光）
相手の技を見てからOCを発動すること。
（※10/アメリカ式）
この時は3試合やって2試合先取だった。アメリカでは1発勝負を嫌う傾向があるようだ。
当時のインパクト
- ウメハラ
- こっちに来たときはもう当時のインパクトはなかったね。ってか、明らかに腕が落ちてた。片鱗は見えてもやっぱ違ったよ。なんかこう…あの時この人は強かった！っていうインパクトってあると思うんだよね。その時期だったからっていうような。んで確かな事実も残ってるわけじゃん？時代を超えて「この行動はすごいだろ！」みたいなさ、そーいうのがあるのがアレックスでありオゴウさんなんだよね。そーいうのって今見ても絶対凄いはずなんだけど、世間は…なんかこう…彼らは成長せずに自分達は成長したんだなって思うじゃん。それも確かにあるんだけどね、もちろん。だけど自分たちが成長しただけじゃなく確実に彼らは当時の強さじゃない、ってことを言いたいね
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- そうだねぇ。時代を超えて実力を比べるってのは難しいよね
- ウメハラ
- そこは言っておきたかった。あと最後に…正直、最初は全然興味なかったんだよね、アメリカとかいって。「どうせたいしたことないんだろ」って感じで思ってた。でも行って見てみると向こうで1番強いと言われているやつがリュウ使ってて、しかも俺の思う強いリュウだった。わかり易く言うと波動と昇竜をリスクを熟知した上で使うってことなんだけど、これにはすごく驚いたね。普通、強いやつっていったら強いといわれているキャラを使って、効率よく勝ってるってイメージがあるじゃん？ 向こうの環境とかアレックスの実力の飛びぬけてることを考慮してもリュウメインっていうのはマジで驚いた。「あーこいつは日本に来ても最強だな」って思ったよ、マジで。当然俺抜きの話だけどねｗ
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- なるほどね。アレックスの評価が高かったのはそういう理由だったのね。海を越えた地にも最強はいたっていうことか
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